天穹ノ彼方の錬星郷「ソラカナ」攻略まとめ Wiki

かつて、週末戦の時代に四瑞と呼ばれる超越者すら軽く爪
弾くほどの強大な力を秘めた四人の錬成術師からなる部隊
が存在した。トワはそんな彼女らに肩を並べるほどの実力
を有し、実際に多くから認められ、正式に四瑞の一員にな
ることが確定していた。しかし、人類史上初の空中都市で
あるファースト・アークの起動実験の際に発生した次元の
孔に呑まれ、紅き冥界へと堕ちることとなる。それから二
百年の時を経て、人であることすら捨てた彼女は再び青空
の元へと舞い戻る。それは彼女にとって、夢にまで見た幸
福だった。

二百年前、史上初の空中都市ファースト・アークは起動実
験の失敗により搭乗員ごと紅き空の広がる冥界へと堕ち
た。とても人の生きられる環境ではない世界で、トワはた
だひたすらに願った。人々の笑顔と幸福と、何よりも未
来を。だからこそ己が身を捧げ、戦士と呼ばれた少女たち
に力を分け与え、長い時を絶望と苦痛に耐えながら、紅き
空を見守り続けた。その結果がどうしようもないほどの失
敗で、取り返しのつかない悲劇であったとしても、紅天に
生きた全ての人は決してトワを恨みはしない。

トワ・インヴィディアは人の形をしながらも、もはや人と
は呼べない存在である。その骨肉はエナジー汚染によって
生み出された異形体を溶かし練りあげたもので、その血の
一滴ですら、彼女がその気になれば膨大な穢れを吐き出し
空中都市など瞬く間に染め上げ沈める。特に異界に存在す
る神格と称される存在やそれに類する者たちからすると、
理を蹂躙する彼女は近づくだけで致命的な損傷を受けかね
ない。そういった事情がある上で、本人の要請もあり、普
段は誰も存在しない異世界に隔離されている。 

終末戦の末期、トワが生れ落ちたのは、当時の世界におい
て急速な拡大を見せる勢力下に所属する軍属の家系だっ
た。当時から実力の片鱗を見せはじめていたトワは即座に
戦場に駆り出され、破滅的な戦場を巡らされた。誰も彼も
が殺すために殺し、殺されるために殺す……そんな狂った
時代、狂った人々の中、彼女は自軍を蹂躙する四人の化け
物たちを目の当たりにする。あまりに隔絶した存在を前
に、彼女は問いかけることしかできなかった。あなたたち
はなぜ戦うのか――その問いへの答えを聞いた時、彼女は
自分の未来を定めた。