※LBゲージの数値についてはFAQをご覧ください。
※同じタイプでも多少の誤差があるようなので参考程度に留めておいて下さい(要検証) ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
独立都市の領主として。慌ただしい日々を送るヴィロは、同じ 姓を持つ仲間たちから報告される様々な発見と驚きの日常 を楽しみにしていた。彼女は家族の努力が相応の価値を以 て報われることを喜び、アートマンの名を持つ仲間の事を想 い続け、ふとした瞬間に異世界に住む盟友を思い出して頭を 振る。まだ、仲間の為に出来ることが在る筈――そんな風 に、ヴィロはいつでも自分のことを後回しにしてきた。そして、そ んな献身を許さないヴィロの親友は、領主を執務室から叩き 出し……遊びに来ていた特異錬成術師にへと放り投げたのだっ た。
ピクニック前夜、ヴィロはセプテムに頼み込んで『素晴らしい胃 薬』を処方してもらった。ハッキングによる個人情報の収集は 後ろ暗い感情を呼び起こしたが、決して妥協することは出来 なかった。アルケミー自治会の『やべーやつ担当』になってしま った素朴な少女の顔が、ヴィロの夢の中に立った日から、彼 女の想いは決まっている。出会ったら最初に土下座をして、カ ルから導き出した最高の胃薬を献上しよう。――独立都市 の教育機関への出入り禁止を解除してくれた大恩ある少 女、天金への崇拝ともいえる感謝の念によって、領主の夜は 更けていく。
アートマンの自我の成長を何よりも望むヴィロは、人間性に拘 りつつも自分の幸せについて考えたことはなかった。最初に思 い浮かべるのは、先ず親友のこと。次に、家族となった民の幸 せをひとつずつ考えて、最後はすべてを奉げ尽くしてくれるア ミークラの幸せに思いを馳せる。自分の幸せは、全ての他者が 実現してくれると考える彼女の思考は歪で、侵食症状は『統 率者の理念』を強めていく。――それでも、彼女が幸せを知ら ずに死ぬことは在り得ない。周囲には誰よりも彼女の幸せを 望む家族が居て、それを支える最愛の情婦たちが控えている のだから。
独立都市の脅威が取り除かれた後、ヴィロは異世界の復興 状況に関心を寄せていた。第二世界は肥沃な土地と臨時 政府の手腕により特異な地位を得ており、第三世界は暴徒 を抱えながらも復興に向けて歩き出している。全てが人々の 努力によって築かれたものだと知った時、ヴィロは独立都市の 異常な発展速度と、用意されたアルケミーの留学支援制度 に違和感を抱く。全てが自分たちの未来を導くようじゃない か。アルケミーとその英雄は、異世界の中心地として据えられ ているかのように――思考が闇に触れた瞬間、彼女は『何も 知らなかった』ことにした。
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