天穹ノ彼方の錬星郷「ソラカナ」攻略まとめ Wiki

不死の権能を持つウェシルにとって、錬成術師の一生はあ
まりに短すぎるものだった。一生を捧げながら、本来は許
されないはずの力を行使する――かつてのウェシルはその
思考や感情が理解できなかった。しかし、英雄譚の一篇に
よって救済されて以来はじまった英雄との交流、そして彼
の周囲で自らの誇り高き意志によって戦うことを選んだ少
女たちの姿を間近で見て、ようやくウェシルは戦う意味と
いうものを知った。そして、自分の戦う意味が自分のすぐ
傍にいることも。そんな不死の神はどういうわけか異世界
の空の下で花嫁の格好をしてはしゃいでいた。

【とある使徒の言葉】まさかあのウェシルが花嫁とは……
本来、花嫁役はアルケミーの錬成術師による投票で選ばれ
るのではなかったのか？　もし正規の手段によってあの神
を選んだというなら、よほど見る目がなかったと思うんだ
が。ただ、まあ……あの衣装はきれいだったな、うん。私
にはああいったものが似合わない自覚があるが、それでも
素敵だと素直に思えたよ。ああいう衣装が着れるのなら、
花嫁というのも……あ、いや、なんでもない。なんでもな
いと言ったらなんでもないんだ。それに今はウェシルの話
をするんじゃなかったのか、まったく。

【罪喰らう使徒の言葉】ウェシルの花嫁姿って言ってもね

ぇ。ウェシルっていつも白いから、いまいち違いがわから
ないんだよねぇ、にゅふふ。……でも、意外と悪くないん
じゃないかなって思うけどね。いっつも適当なことばっか
りだけど、ウェシルからは嫌なにおいもしないし、最近は
カーミラの面倒もちゃんと見てるみたいだしねぇ。まあ、
時々急にいなくなるあたりは嫌いだけど、今回のイベント
ではちゃんとドーナツも用意してくれるって言ってたし許
してあげようかなって。けどこれがもし嘘だったら、許せ
ないよねぇ――にゅふふ。

不死の権能を持ち遠大なる時を過ごしてきたウェシルにと
って生は退屈なものだった。神格を宿す自らに変化はな
く、自らの世界に生きる者たちにそれを求め見守ってい
た。だが、不変であったはずの自らが着実に変わりつつあ
ることを彼女は自覚している。虚構の信仰を打ち破った異
世界の英雄に対する興味は彼女にとっての初恋へと変わ
り、不滅の愛を誓うほどの想いへと昇華された。逆理の空
の下であっても、愛する男の隣で愛を誓うことができる―
―これを幸福と言わずなんと言うのか。故にウェシルはこ
の特別な日に、純白の花嫁として幸福を謳歌する。