天穹ノ彼方の錬星郷「ソラカナ」攻略まとめ Wiki

元老院直属の戦闘部隊『四瑞』の現筆頭代理。誰よりも愛
情深く、あらゆる物に敬意と希望を抱いている。そんな彼
女がアルケミー恒例のウェディングイベントの候補者に選
ばれた。愛の形を模したウェディングドレスに身を包み、
彼女の愛はただ一人に向けられる。長い刻を生きている辰
祁にとってほんの刹那の夢だが、一人の女性としてその本
懐を遂げられることを心の奥底で密かに願っていた。辰祁
の求める本当の愛はすぐ側にあるのかもしれない。

ウェディングドレスを身につけた彼女は、これはただの戯
れと笑う。だが、『応龍』と呼ばれる彼女であっても一人
の女性としてその意味を理解できないはずはなかった。か
つて同じようにウェディングイベントに選ばれた『麒麟』
に冷やかされ皮肉の一つも言われたところで、愛情に溢れ
ている彼女にそれは届かない。彼女はその役割を受け入れ
ているからだ。遊びであるなら尚更、このウェディングイ
ベント楽しもうと、辰祁はスカート靡かせ悪戯に微笑む。

旧時代から続く風習。愛し合う男女が互いに将来を誓い合
い家族となる儀式。長く争いと荒廃した世界を見てきた辰
祁には、それが酷く美しく見えた。人と人が血でつなが
り、絆で結ばれる。それはどの時代でも不変であり、人の
持つ輝きであり強さであり希望でもあった。ウェデング
ドレスは彼女の女性としての愛情を喚起させる。伴侶を得
るということを考えていなかった辰祁だが、このイベント
限りではなく、本当にそうなるのも悪くないと笑った。

最初はただの戯れだった。ウェディングイベントの候補者
であることに特に大きな意味はなかった。ただ『応龍』と
しての役割を果たすのみだった彼女は、自らの幸せをつか
むことに対してどうあるべきかを思い巡らす。無償の愛を
与えるだけでなく、自ら他者に愛を求めることは罪深きこ
となのだろうか？　愛を与えていた辰祁は皆の祝福を受
け、自分が他者に愛を与えているように自分も他者から愛
されていることに気付く。愛を受け入れる喜びを知った辰
祁の愛はより強く輝く。