※LBゲージの数値についてはFAQをご覧ください。
※同じタイプでも多少の誤差があるようなので参考程度に留めておいて下さい(要検証) ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
愛唯は『変異受容体』と呼ばれる特殊なエナジー受容体を 保有しており、これまでアルケミー医療研究局の特殊監視 病棟で生涯を過ごすことを定められていた。しかし特異錬 成術師との接触をきっかけとして体質の改善が確認され、 現在では彼の動向を条件とした一時退院の許可が認められ ←「動向」原文ママ るようになった。徐々に病棟以外で過ごす時間が増えてい き――ある日、彼女はずっと憧れていた穏やかな光に満ち た世界に足を踏み入れる機会を得る。アルケミーの仲間に 誘われてピクニックに向かう先は、エナジーのない平和な 地。もちろん、隣には大切な人の姿がある
ピクニックに出かける数日前から、愛唯は楽しみで眠れな い夜を過ごした。頭に浮かぶのは彼女に世界を教えてくれ た彼の顔。時間をかけて選んだ新品の服を抱き締めて目を 閉じると、ひとりきりの病室の中だというのに、優しい熱 に包まれているような気分になる。いつしか眠りに落ち、 愛唯を包み込む優しい熱は夢へと波及する。世界から隔離 されていた愛唯を、優しく抱きしめてくれた大切な彼。愛 唯は彼と手を繋ぎ、平和な世界を歩く夢を見る。繋いだ二 人の手は指先から溶けて徐々に混ざり合い――目が覚めて からも、優しい熱が手のひらに残っていた。
ピクニックの日は早い時間に目覚めた。愛唯は特異錬成術 師に連れられて病室を出ると、ゲートをくぐり平和な世界 へと足を踏み入れる。頭上に広がる美しい空と、そよ風に 揺れる草原。愛唯は、その眩しい光景に魅入っていた。鮮 やかな青と緑を網膜に焼き付け、穏やかな風の音と鳥の鳴 き声を鼓膜に刻み、繋いだ大きな手を握りしめる。彼に出 会うまで、こんなに綺麗な場所に立つ日がくるなんて思っ てなかったと口から溢れた。普段より穏やかで楽しげな笑 顔を浮かべた彼女は、ゆっくりと足を進め日の当たる青々 とした草を優しく踏む。
監視されながら病棟で生涯を過ごすことを定められていた 彼女にとって、驚くほどまばゆい光に溢れている世界。今 までにない幸福であたたかな時を過ごし――ふと太陽の輝 きに目を細めた瞬間、ひらひらと舞う美しい蝶が彼女の前 に現れた。青空に似た色の羽を持つ蝶は、まるで花の蜜を 吸うように彼女の肌に止まろうとする。特異錬成術師と出 会い、体質の改善が確認されたものの愛唯の体にはまだ毒 が残っていたはずだった。それでも、蝶の何気ない動き は、この平和の中に存在することを許すように思えて愛唯 は人知れず頬を緩ませた。
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