※LBゲージの数値についてはFAQをご覧ください。
※同じタイプでも多少の誤差があるようなので参考程度に留めておいて下さい ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
錬成術師登録名『ヨイヅキ・カネサダ』。 定まる場所を持たず、各地を流浪しては名立たる戦士や錬成術師と血糖と称し戦いを挑む。 彼女の戦い方は、普段の温和な態度からは想像も出来ないほど苛烈で、 自らが傷つくことを恐れない、まるで死域に望んでいるかのようなもので、彼女と相対した者は、 その実力よりもまず己の命を何とも思っていない狂いすら宿す剣気に圧され、戦意を喪失する。 腰に佩く古き名刀『兼定』を振るうに相応しい相手を求め、 彼女は今日も、微笑みの裏に幽鬼のような気配を隠しながら、空を渡り歩く。
幼い頃、初めて家宝として受け継がれていた『兼定』の刃を見たときのことを彼女は忘れない。 人を傷つける凶器、触れれば肌を切り裂く冷たい光――それに、強く魅了され、惹かれ、 思わず手を伸ばして腕を深く切ってしまった際の燃えるような痛みを。 恐れはなく、肉に潜り込んだ冷ややかな感触で自分と刀身が結びついたかのような気分がして、 身体の芯からこみあげてくる強い感情があった。 どれほど時が経とうとも収まらず強く胎動する感情の行き場を求め、 彼女は己の名を捨て一振りの刀となって、断ち切るべき”なにか”を求め続けている。
旧い時代、争乱の世で宵月の名は広く知れ渡っていた。 邪悪を払う清浄たる刃――と、その強さを讃えた言葉も、人を百や千ほど切り捨てた頃には畏怖へと変わった。 あまりにも鋭く、あまりにも冷ややかな刃は、いつしか戦場で血肉と悲鳴を求める 熾燃食血の餓鬼の剣とまで呼ばれるようになる。 そんな人斬りの血が濃く深く彼女の中に流れている。 数多の命を食らった刃と己の魂を重ね、名を『兼定』と改めて、彼女は放浪し続ける。 求めるのは斬るべき、そして斬るに相応しい敵。 刀とは敵を斬ってこそ価値を示すものなのだから。
兼定は夢を見る。 それは古い時代に刃が血を啜った記憶。 人が人の命を奪うことが是とされる世界で、その刃の輝きは血潮を浴びてより強く、激しく、研ぎ澄まされていった。 長い時を経て、澄んだ刃の内で錆び付いた狂気は、彼女の中で再び怪しい煌きを放つ。 刃は求めている、血を、肉を、命を賭した闘争を、剣戟の果てにある地獄の熱気を。 ただ、凄惨たる美しさを己のものとしたいという強欲と狂気が、 その身と魂を『兼定』という一振りの刀へと変えてゆく。
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