天穹ノ彼方の錬星郷「ソラカナ」攻略まとめ Wiki

魔導錬成体『ERROR DATA』。空の時代が始まる以前、次
元の狭間へ消失した"始まり都市"第一アークの生き残りの
末裔。錬成術の使えない冥界と呼ばれた世界において異形
体と呼ばれる怪物と戦い、生き残るために"魔導"と呼ばれ
る術を身に着けた紅天七剣の一人であり、全ての民が今日
を生きるための糧をもたらすグラの名を授かっている。民
の為、糧をもたらす役割を背負う彼女が最前線で戦うこと
はない。けれど誰もが知っている。敵と戦うよりもずっと
大切な戦いを、グラの戦士が任されていることを。

冥界の民を生かすのは、始まりの戦士の異形体"永遠の樹"
がもたらす汚染された肉の実であり、それを口にして生き
抜いてきた民だからこそ、その中から異形体の力に適合す
る才覚を有した戦士が生まれる。グラの戦士は代々、そん
な生命線ともいえる肉の実を収穫し、民へと供給する役割
を担っている。彼女が実をもぎとる際に、その肉に宿って
いる穢れを飲み込むことで、戦士でない民が口にしても問
題がない濃度まで毒抜きをする。その重要な役割故に、グ
ラの戦士は戦いの最前線へと出ることは稀である。

永遠の樹からもたらされる穢れを含んだ肉の実をひとつ収
穫し、毒抜きをする度に、グラの戦士はその心身を破滅へ
と近づかせる。けれど、彼女は一度として民の前で笑顔を
絶やしたことはない。苦しみや弱音は、決して表に出すこ
とはない。なぜなら自分は飢えを満たす為に生まれたグラ
の戦士だから、その時その時を生きる為に口にする糧は喜
びであり。希望でなくてはならない。だから、それをもた
らす自分が他の誰よりも満たされているといけない。そう
でないと、自分から糧を受け取る民の心に不安の種を植え
付けてしまうから。

フェリシティが幼かった頃、異形体の襲撃により当時のグ
ラが断絶したことがあった。その時は他の戦士が永遠の樹
から肉の実を収穫したが、敵を倒す力に特化した他の戦士
では毒抜きを十分に行えず、それを口にした民の一部は穢
れに耐え切れず命を落とした。口にする糧が理由で死ぬか
もしれない、けれど食べないわけにはいかない――そんな
不安に支配されていた当時を思い返し、フェリシティは誓
う。この絶望ばかりの冥界だからこそ、自分の代ではあん
な不安を民に覚えさせないことを。その為ならば、自身の
身が穢れることなど些細なことだと。