天穹ノ彼方の錬星郷「ソラカナ」攻略まとめ Wiki

理によって定められし神無き世界の終末。ありとあらゆる
ものが破滅へと疾走する。そんな時代に理を焼く炎が生ま
れた。あらゆる理不尽を、より理不尽に灰燼へと変える人
の形をした紅蓮の厄災は鳳凰と呼ばれた。涙すら瞬きの内
に溶ける灼火をその身に宿した彼女を世界が――理が恐れ
た。しかし、人類が終末を生き延びて約二百年。そんな存
在がきぐるみパジャマを着せられて涙目になるなど、誰が
想像しただろうか。

商品番号KGRM-004『こけっぴー』。技術研究局によって
開発された新素材を使用しており、軽量で抜群の通気性を
維持しながらも、非常に優れた保温性を有している。デザ
インは研究局の局長が知り合ったという謎のデザイナーに
よるもので、発売直後には研究局のポータルサイトに大き
な購入案内の広告が表示された。サイトの表示領域が圧迫
されたことで開発局員募集リンクがサイトの隅に追いやら
れ、採用応募の数が四割減少したと人事部からの苦情があ
がったりもしたこの商品だが、大ヒットしてショートアニ
メの作成が決定した。

四瑞が筆頭代理たる応竜により、きぐるみパジャマ『こけ
っぴー』は鳳凰へと贈られた。長年共に肩を並べ、幾度と
なく同じ戦場を駆け抜けてきた、本来は誰よりも誰かを傷
つけることを厭う愛おしき盟友。そんな彼女とより深い絆
を結びたいと願った応竜へ、まさに天啓ともよべる言葉を
授けたのは特異錬成術師だった。女の子はパジャマパーテ
ィーで仲を深める――その言葉に衝撃を受けた応竜は、彼
のアドバイスを受けながらパジャマパーティーの準備を整
えた。もちろん、パジャマを選んだのは特異錬成術師であ
る。

二百年以上の時を超え、ついに四瑞が初のパジャマパーテ
ィーを行う日が訪れた。だが、応竜は緊急で入った違法犯
罪組織粛清任務のため、アルケミーを離れ行動せざるを得
なくなってしまった。せっかくのパジャマパーティーだと
いうのに自分が参加できないなどどういう理屈か――切望
を胸に抱きながらも四瑞筆頭代理として与えられた役割を
放り出すなど言語道断。故に応竜は存分に楽しむようにと
言い残し、後ろ髪惹かれる想いで任務へ出るのだった。な
お、その背を鳳凰は憎悪山盛り殺意増し増しの瞳で睨みつ
けていた。