※LBゲージの数値についてはFAQをご覧ください。
※同じタイプでも多少の誤差があるようなので参考程度に留めておいて下さい(要検証) ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
紫電アキの異常受容体はあまりにも膨大なエナジーを取り 込むことで彼女自身を蝕んでいる。様々な薬品や医療によ ってかろうじて保たれている彼女の生存機能は、本来なら ば戦闘に耐えられるようなものではない。それでも彼女は 苦しげな表情一つ見せることなく、いつかきっと救われる 道を見つけるという一念を貫き、戦闘の最前線へと身を投 じる。そして、そんな彼女の想いを知るからこそ、彼女の 周りにいる友人たちは彼女の苦痛に気づかぬふりで彼女を 振り回すのだ。腫物扱いなど、彼女は望んでいないのだか ら。
嫉妬も、逆恨みも、飽きるくらいに繰り返してきた。ある いは、いつか感情も枯れてくれるだろうか――そんなふう に期待したこともある。だが、実際には感情は煮詰まり濃 度を増していた。目につく全て、触れられるなにもかも、 ただ生きるという役割が果たせる肉体を持った者たちへの 怨嗟が魂を焦がす。そんな彼女の心を『当たり前だ』と受 け入れて、平然と笑う人の存在が、アキの心をどれほど軽 くしただろう。きっと当人にもそんな自覚はない。だから 困る、むしろもっと偉そうにしてくれたほうがやりやすい ……アキはそんな風に思うのだ。
自分よりも健やかな者を妬む。苦痛にまみれた身体を引き ずりながら生きてきたアキは、誰よりも己の心の醜さに辟 易していた。だから、誰ともかかわりあいになりたくなか った。人を見れば妬まずにはいられなくて、己の醜悪さを 思い知らされるから。それでも……そんな自分のありのま まを認めてくれる相手が現れた。だからアキも、少しだけ 勇気を出すことができるのだ。妬ましい、憎たらしい、ど うして私だけ……最低の感情でいっぱいになる胸の奥に、 ひとつだけ、強い想いが煌めく。こんな私でも、ちゃんと 生きている――生きているのだ、と。
アルケミーで行われる文化祭は毎年多くの人が訪れ、街は 一日中楽し気な雰囲気に包まれる。これまでは、そんな輝 かしい場所に出ていくことが怖かった。白日の下に出てい くには、自分はあまりに醜いから。だというのに今年、彼 に一緒に楽しまないかと誘われた時、するりと肯定の返事 が出てしまった。その瞬間、アキは自覚したのだ。自分が どうしようもないくらいに目の前のお人よしに感化されて しまっているのだと。しかしながら、『楽しむ』というの がメイド喫茶を出店することだという衝撃な事実を知り、 即座に彼女の胸に芽生えた熱は冷めた。
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