天穹ノ彼方の錬星郷「ソラカナ」攻略まとめ Wiki

錬成術師登録名『ミシマ・ウルカ』。錬成術師の名門であ
る水卜の分家筋に生まれ育った。誰に対しても気安く接す
る砕けた性格をしている彼女だが、その揚げ足をとるよう
に周囲からは度々、彼女の好き勝手な振る舞いが家格に相
応しくないと問題視する声があがる。しかし、昔から何事
もさらりとこなせてしまう天才肌の彼女は、その実力をも
ってして面倒な言葉を封殺してしまう。自分に言うことを
聞かせたいのなら、自分を組み伏せでもして強引に聞かせ
ればいいではないか――と。

うるかは幼い頃から才能に恵まれ、麒麟児とまで呼ばれて
いた。名門である水卜の分家であった水嶋は、水卜の後継
が不出来な成績ばかり残すのに対し、うるかの優秀さを誇
示してばかりいた。水卜の娘より優秀であれ、水卜の娘に
負けることがあってはならない、そんな大人たちの競争心
に囲まれて育ったうるかにとって、他人から勝手な評価を
されるというのはひどく気分の悪いことになっていた。自
分も、誰も彼も、同じ人。血と肉と骨で出来ているのに変
わりはない。それを優れている劣っていると声高に主張す
る意味がうるかには理解できなかった。

うるかは誰に対しても砕けた態度で接する。それは彼女の
人好きする部分でもあるが、彼女が誰に対しても態度を改
めることはないということでもある。うるかにとって人は
等しい。男も女も、老いも若いも、強いも弱いも、あるい
は立場がどうかも、彼女にとってそんなものは煩わしいば
かりで、意味も価値もない。彼女がそんな中で人の間に差
をつけるとすれば、それは、その人が自分を好き勝手な枠
に嵌めようとする人間かどうかである。自分は誰かの決め
た枠組みの中に決められた形で収まる存在ではないと、た
だそれさえ認めてくれる人なら……。

他人が自分を優れていると評価されるのも、誰かを劣って
いると評価するのも嫌いだった。優秀であり続ける為に努
力を強いられるのは面倒だったし、自分が努力した結果と
して誰かが乏しめられるのは気分が悪い……だから彼女
は、他人の評価基準を一切省みなくなった。あるべきは自
分にとって、その人が好ましいかそうでないかだけ。そし
て、これまで彼女が好ましいと感じた人間は彼女のまわり
には一人もいなかった。誰に対しても砕けた彼女の態度
は、誰も彼もに等しく敬意を払う意味を感じていないとい
うことの裏返しでもある。