※LBゲージの数値についてはFAQをご覧ください。
※同じタイプでも多少の誤差があるようなので参考程度に留めておいて下さい(要検証) ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
錬■術師『霊亀』。素性、能力、人格、ありとあらゆる情報が最高ランクの機密として 秘匿されている彼女のことを知る者はあまりにも少ない。元老院の各当主を除けば、残る 『四瑞』の三名、そして療養中とされる彼女の世話役を任された輝星院家の次期当主…… 公の記録で霊亀と接触したことがあるのは精々がそれくらいのものであり、それ故に 彼女の重要性は明らかである。彼女の姿が多くの目に触れる時が来たとすれば、それが どのような時なのか、誰にも想像は出来ない。
二百年以上前、終末戦と呼ばれる戦争の最中、『彼女』は小さな、けれど武力に優れた国に、 権力者の娘として生まれ落ちた。幼くして彼女はふと思う。どうしては人は争い、苦しみを 生み続けるのか。和解の道はどこにもないのか。その疑問に立ち向かう為、まず彼女は疲弊した 市民に施しを行った。市民の心を掴むと、それを扇動し自分の親を含めた国の重鎮を陥れて 処刑すると、並外れた才覚で国を統治し、周辺国との停戦を結ぼうとしたが……他の国々は 彼女の言葉に、耳を貸すことはなかった。故に彼女は周辺国を次々に滅ぼすのだった。
終末戦の時代、ある国の支配者であった『彼女』は諦観に染まっていた。 人は死にたがっている。様々な情報統制、文化の制御、洗脳じみた教育を施さねば、 この時代の人間は無自覚に破滅の道を歩んでしまう。 人は――この『世界』は終わろうとしている。そう感じていた。 そんな彼女に、ある人物が接触する。世の理を解き、夜を救うべく、 今の世を壊そうとするその存在に彼女は最後の希望を見る。彼女は自らの持つすべてを その人物に明け渡した。国も、民も、財産も……自身すらも。 そうして彼女はいつしか、『霊亀』と呼ばれるようになった。
暗闇の底に、『彼女』はいた。何も聞こえない。何も感じない。 けれど何かが絶望を囁いて心を抉る。虫が食んでいくように魂が朽ちていく。 混沌と矛盾と不条理に満ちた暗闇の底で、彼女は自分を失わないよう、己の名を叫ぶ。 それも声にはならず、もうすでに咽喉など張り裂けてしまっているのではと気が狂いそうになる。 世を憂いた彼女が消える。平和を願った彼女が消える。人を愛した彼女が消える。 消えて、消えて、消えて、そうして残ったのは、『死にたくない』という願いのみだった。
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