※LBゲージの数値についてはFAQをご覧ください。 ※LS2の解放に解放結晶を1個消費します。
※同じタイプでも多少の誤差があるようなので参考程度に留めておいて下さい(要検証) ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
その日、エリスは温かい冬服に身を包んでいた。保護者の ぴこが、雪国にあわせて選んだとっておきの衣装だった。 エリスにとって初めての旅行だった。エリスは、愛らしい 頬を緩める。呼気は白く、凍てていた。しかし、不思議と 寒さは感じなかった。旅行に対する期待感が勝っていたせ いかもしれない。旅行はぴこと一緒に考えた。沢山の仲間 も呼んだ。キメラの壱番はどこか、嬉しそうだった。道 中、20年前の流行歌が彼女の口をつく。相変わらず、その 歌に抑揚はない。
初めての温泉旅行は波乱に満ちていた。タナトスの襲撃が 相次ぎ、温泉旅行の危機だと面々は、囁く。エリスは、暫 し、沈黙を保っていたが、ゆっくりと口を開いた。シュタ インシリーズ「キメラの壱番」エリスの商品名にして、存 在価値だった。長らく、彼女は兵器として扱われていた経 緯があり、自身の感情を持て余していた。エリスが感じて いたのは、小さな身体を震わせるほどの怒り。そのベクト ルはタナトスへ向かう。初めての感情を新鮮に思いつつ、 エリスは無垢な笑みを浮かべた。
エリスは唄う。戦いの最中にありながら旋律を奏でる。や はり、その旋律には抑揚がなかったが、エリスの想いを皆 に伝えるには充分だった。初めての旅行、初めて見る景色 を楽しみにしていた彼女の心境。この日、「キメラの壱番 」だと自称する彼女は、普遍的な幸福を願っていた。戦場 に似つかわしくない光景の中で……エリスは、武器を掲げ る。その様は慈愛に満ちた天使のように映った。
それは、物事の発端だった。エリスはぴこに絵本を読んで もらった。エリスは絵本の世界に登場した銀世界に魅せら れる。この景色を見たい。珍しく、意思を示したエリスに 保護者のぴこは思う。エリスや皆に楽しい時間を贈りた い。そのような経緯で突飛な旅行は計画された。そして― ―今、エリスは雪景色の中に佇んでいた。きっと、エリス は生涯で初めて見た一面の銀世界を忘れることはないだろ う。彼女は淡い笑みを浮かべ、降り注ぐ雪のひとひら、ど こまでも続く雪原を眺めた。
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