※LBゲージの数値についてはFAQをご覧ください。
※同じタイプでも多少の誤差があるようなので参考程度に留めておいて下さい(要検証) ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
元老院第七席、黒咲家の当主は代々、世界最高の医療術者 としても名を馳せることになる。当然クロエも例外ではな く、その知識や技術、そして数値などでは測れない直感的 な医療へのセンス、そのどれもが他の追随を許さぬほど隔 絶している。しかし、彼女はその技量を彼女が治したいと 思った相手にしか使わない。どれほどの大金、どれほどの 権力を持ち込んでも彼女は動かない。自分が手の届く限り を救うことが出来ると知っている。だが、それは甘やかし でしかないことも、彼女は知っているから。
黒咲家初代当主は、ひとつの失敗を犯した。彼女は誰より も優れ、誰よりも誠実に多くの患者と向き合い、救った。 だから多くの人が彼女を求めた。そして――世界の医療バ ランスは崩壊した。誰も黒咲には届かない、世界に医療術 者と呼べるのは黒咲のみで、他は所詮、藪でしかない。人 は口々に黒咲を求め、その影で医療術者を志した多くの者 がその道を諦めた。結果、黒咲が個人である以上、万人を 治療することなど不可能で、かといって医療術者の絶対数 が少ない故に大したことがない病にも取りこぼしが生まれ るようになった。
時に救えないことが、その悔しさが、次なる困難を乗り越 える糧となる。人は失敗から学び次なる成功をつかみ取る 生き物だから。しかし"彼女"の才覚に対する失敗はあまり にも大きなものだった。終末戦の頃、彼女という存在がい たせいで他の医療術者は存在価値を失い、しかしながら彼 女だけで世界の全てを救えるわけもなく、その上、彼女を 求めての国家間の戦争まで起こってしまった。結果、医療 術者の減少により簡単な治療で治るはずだった人々が次々 に命を落とした。最高医療を思慮なく示してしまったこ と。それが、彼女の失敗だった。
元老院――ひいてはヘルメスという組織を作り上げた者た ちの目的は様々だった。共通していたのは、世界を存続さ せるという、その一点。黒咲■■■にとって、世界は毒に 侵された病人だった。救おうと思えば思うほどに救いよう がなくなる。手が付けられないほど早く病状は刻一刻悪化 していく。その時々に目の前の人間ひとり救ったところで 意味がない。結局、世界が滅びて全て無駄になる……そん な条理を覆したかった。だから、何かを切り捨てても最終 的な根治を目指すと決めて、人であることをやめ、理への 反逆者となったのだ。
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