※LBゲージの数値についてはFAQをご覧ください。 複数属性ユニットの仕様について
※同じタイプでも多少の誤差があるようなので参考程度に留めておいて下さい(要検証) ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
常に戦い続け、敵を切り伏せることこそが喜びであった彼 女には"バカンス"の意味が分からない。辞書を引くと"人 間が元気に生きていくため必要なもの"などと言い訳めい た補足説明が付け足してあるが、彼女にとって必要なもの は、ヒリヒリするような命のやりとり、そして修羅の道を 究めることのみ。休息はもちろん、思い思いの過ごし方で 楽しむ余暇などと言うものは己を堕落させるための無用な 時間でしかなく、休暇を取らせようとする試みも彼女にと っては余計なお節介でしかなかった。
そんな彼女が海でのバカンスに興味を示した。気まぐれ、 と言ってしまえばそれまでだが、説明を受けて現地の不穏 な情勢や敵が出現する可能性を知り、そこに現状より多少 ましな戦いの匂いを感じたからに他ならない。何もするこ とがない休暇という名の待期期間に退屈していなければ、 絶対に断っていたはずだった。結果ととして、彼女は"バ カンス"というものの言葉の本質を理解しないままに、リ ゾートへと通じるゲートをくぐることになる。
たどり着いたリゾート地は予想していた以上に混沌として いた。現状を良しとしない内輪もめ、その結果ひっきりな しに沸いて出てくる敵。突出した相手が存在しないために 単調ではあったが、退屈していた彼女の欲望を満たすには 十分だった。どうしてそうなったのかには興味がない。た だただ、行く手を塞ぐ敵を切り伏せていくだけ。そこに、 改めて自らの存在意義を感じる。充足感に満たされた彼女 は、全てが終わった後、せっかくだから海でも眺めてみよ うかと気まぐれを起こした。
海を見るのは初めてではない。しかし落ち着いて、穏やか な気持ちで眺めることが出来た海岸と水平線は思いのほか 美しく、見ていて飽きることがなかった。変わらないよう に見えて、海は常に動いている。風が吹けばさざ波が立つ し、光の加減であらに新しい表情を見せる。そんな変化を 常に繰り返し、太古の昔よりどっしりと存在し続けてい る。彼女は常に張り詰めていた自分の気持ちがほどけてい くのを感じ、意図せずにして、バカンスというものの効用 を知ることになった。
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