※LBゲージの数値についてはFAQをご覧ください。
※同じタイプでも多少の誤差があるようなので参考程度に留めておいて下さい(要検証) ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
春という短い季節にだけ花開く桜を綺麗だと感じる反面 で、無性に遠ざけたいという気持ちがひなみの胸中にこみ 上げる。いくつも咲き誇る無数の花弁が、なぜか心をざわ つかせる。同じ形で、咲いては散りゆく春の色を前にし て、恐ろしさにも似た不安を感じてしまうのか、ひなみ自 身も理解できない。桜の花を見上げてこぼれそうになる涙 を堪える彼女だが、ふと幼馴染たちの声が聞こえて振り返 れば、彼女たちが近づいてくるのが見える。それだけで… …不思議と、直前まで胸の奥に渦巻いていた感情が溶ける ように消えて、ほほ笑みが浮かぶ。
ひなみにとって大切な幼馴染の一人である空乃光莉は、一 度決めた意志を曲げることのないとても真っ直ぐな存在 だ。彼女の心根は昔から変わらず歪みない芯を持っていて ――だからこそ、ひなみは、少しだけ心配だった。あまり に真っ直ぐで、あまりに歪みを知らないからこそ、もしも この先、彼女の心が耐え切れない『ないか』が起きた時、 重さを逃がす先など持たない彼女の強固な心は内側から砕 けるように折れてしまうのではないか、と。だからその時 は、折れた心を支え、繋ぎ治すことのできる存在になりた い。ひなみは強く、そう願う。
ひなみにとって大切な幼馴染の一人である艶光寺麗華は、 決して揺るがぬ強い輝きを放つ存在だ。自らの力が届かず とも諦めることなく、遥かな高みへも手を伸ばし続ける。 幼少の頃から憧れた彼女の輝きは十年ごしに再開した今も 変わらない。そんな気高い輝きが、いつも自分を見守って くれている。共に歩んでくれる。そう考えるだけで、ひな みは勇気がこみあげてくるのを感じる。自分は彼女の幼馴 染なんだから――ただそれだけの理由で、ひなみはひと つ、強くなれる。そして、その強さの分だけ、自分も誰か にとっての光でありたいと切に願う。
ひなみにとって大切な幼馴染の一人である輝星院アルネ は、強く、強く、ただひたすらに強い存在だ。昔から誰よ りも先を行き、その背で自分たちを守ってくれた。だか ら、ひなみは思う。自分はいつまで彼女の背中を見ている のだろうと。大切で、かけがえのない幼馴染であるはずな のに、自分たちが本当の意味で面と向き合ったのは、果た していつのことだったろうか、と。人は強いばかりではい られない、きっと傷つく時だってある。そんな時、寄りか かってほしい……こぼれる涙をぬぐわせて欲しい。その為 に、ひなみは自分も強くなりたいと願う。
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