※同じタイプでも多少の誤差があるようなので参考程度に留めておいて下さい(要検証) ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
錬成術師登録名『キジョウイン・アルネ』。 元老院第三席である輝星院家の次期当主であり、彼女の情報管理は最初から上位統制機関に委ねられている。 私が彼女について知っていることは多くない。 接点と言えば、彼女がまだ小さかった頃、事故で片目を失った際の義眼移植でわたしが執刀医を務めたことくらいだろうか。 当時からの疑問がひとつだけある。あの損傷は、とても事故によるものとは思えない。 一体、あの時彼女になにがあったのだろうか。 そして、仮にも元老院の次期後継者の大怪我が一切報道されなかったことにも違和感が残る。
彼女の戦技評価は私の知るところではない。 あるいは既に最高位であっても不思議ではないと思わせる迫力のようなものが彼女にはある。 彼女を見ていると、その肩にどれほどの重荷を背負っているのかと、いつも心配になる。 いったい、何が彼女にそうさせるのだろうか。元老院の役割とは、それほどに重いものなのだろうか。 考え出すと、それをきっかけに長年の疑問が噴き上げた。 すなわち『元老院とはなんなのか』。 研究局を任されている私すら不可知の、厚い雲の向こう側に隠れた存在……それはひどく、不気味に思えた。
輝星院アルネという少女をきっかけに覚えた元老院への違和感。 空の歴史が始まって二百年、世を統治してきた偉人達に抱く感情としては不適切だろう。 しかし、一度走り出した思考は止まらない。 元老院とはなんだ。そこに属する各当主の顔を、何故誰も見たことすらないのか。 高位の錬成術師だけを仕分けるように上位統制機関が情報を占有する理由とは。年に一定数存在する失踪錬成術師の行方との関連は。 終末戦以前の歴史が残されていないのは本当に紛失したためか――この天穹は、まるで多くの薄布で囲まれているよう思えてならない。
各地に散らばる歴史の残滓を集めているうちに事実を一つ知った。 旧時代、百年にも渡って続いた終末戦の中期から後期にかけてジェネシス・ステラは創造された。 高位次元からエネルギーを取り込む、言わばアレは次元に空いた『穴』だ。 エナジー受容体を持つ存在――当時は体系化されておらず才能や遺伝に依存した原始錬成術師、今でいう古式錬成術師が 出現し始めたのは、その後間もなく……高位次元エネルギー『エナジー』による世界への、そして人への変化はあまりにも大きい。 なぜ、これほどの記録がまともに残っていないのだ。
ここまで集めたすべての情報と、記してきた記録のすべてを破棄する。どうやら、私は踏み入ってはならない場所まで踏み入ってしまったらしい。 先日、私の自宅とラボに何者かが侵入し、多くのデータが破壊された。 その後、私のプライベートアドレスに届いた一通のメールには『大切な人たちまで不幸にしたくないでしょう』という短い文面が綴られていた。 送信者は不明だが、末尾に記された署名は『星蝕』。 世界の闇は、こんな警告をしてくれるほど優しくはないだろう。 この世界の光と闇の境に立つ心優しき忠告者の正体は――……。
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