※ネタバレ注意
未登録錬成術師『クレハ・シヅキ』。 幼少より厳しい剣の鍛錬を積んできた彼女は、錬成術の才覚にこそ恵まれなかったが、剣の天稟は誰にも及ばぬ領域にある。 だが、その才覚を活かそうとは彼女自身考えていない。 彼女が望むのは平穏。 小さな茶屋の看板娘として過ごす日々を、どうか誰にも侵さないで欲しい―――それこそ、彼女の願い。 未登録錬成術師『クレハ・シヅキ』。幼少より厳しい剣の 鍛錬を積んできた彼女は、錬成術の才覚にこそ恵まれなか ったが、剣の天稟は誰も及ばぬ領域にある。だが、その才 覚を活かそうとは彼女自身考えていない。彼女が望むのは 平穏。小さな茶屋の看板娘として過ごす日々を、どうか誰 にも侵さないで欲しい―――それこそ、彼女の願い。
古い剣術を受け継いできた家に生まれた志津希は、幼少の頃から厳しい修行を課せられた。 その頃の反動のように、すっかり戦い嫌いになった彼女は実家を出奔し、観光で有名な都市の片隅にある茶屋で給仕のアルバイトをしている。 しかし戦いから距離をとろうとしても、彼女の類稀なる剣の才覚が錆びる事無く、彼女が戦いに身を置く日を待っている。 古い剣術を受け継いできた家に生まれた志津希は、幼少の 頃から厳しい修行を課せられた。その頃の反動のように、 すっかり戦い嫌いになった彼女は実家を出奔し、観光で有 名な都市の片隅にある茶屋で給仕のアルバイトをしてい る。しかし戦いから距離をとろうとしても、彼女の類稀な る剣の才覚が錆びる事無く、彼女が戦いに身を置く日を待 っている。
志津希は決してアルケミストの才覚に恵まれている訳ではない。 他と比べても、並以下であり、アルケミーに所属する戦技錬成術師とは比べるべくもない。 それでも彼女には、それを補って余りある剣の天稟があった。 その身に染み付いた剣術と、宝刀『御火焚定切』を振るいあらゆる災いを焼き断つ。 戦いを好まない彼女だが、それでもその力が誰かを守れるのならばと……長く手放していた感触を手の内に取り戻した。 志津希は、決してアルケミストの才覚に恵まれている訳で はない。他と比べても、並以下であり、アルケミーに所属 する戦技錬成術師とは比べるべくもない。それでも彼女に は、それを補って余りある剣の天稟があった。その身に染 み付いた剣術と、宝刀『御火焚定切』を振るいあらゆる災 いを焼き断つ。戦いを好まない彼女だが、それでもその力 が誰かを守れるのならばと……長く手放していた感触を手 の内に取り戻した。
敵を斬る。災いを斬る。闇を斬る。不幸を斬る。――斬って、斬って、斬り続ける。 不吉な定めを断ち切る火を宿した刃を振るう度、紅羽志津希は完成されていく。 その身の髄まで染み付いた剣術が、生まれ持った才覚が、エナジーに侵され変貌していく。 それは、彼女自身を一本の刀へと変えていく。 彼女の身の内に渦巻くエナジーは触れる存在を断ち切る性質を獲得し、彼女の傍にある全てを傷つける。 平穏を願った彼女は、その願いから遠ざかっていく。 敵を斬る。災いを斬る。闇を斬る。不幸を斬る。――斬っ て、斬って、斬り続ける。不吉な定めを断ち切る火を宿し た刃を振るう度、紅羽志津希は完成されていく。その身の 髄まで染み付いた剣術が、生まれ持った才覚が、エナジー に侵され変貌していく。それは、彼女自身を一本の刀へと 変えていく。彼女の身の内に渦巻くエナジーは触れる存在 を断ち切る性質を獲得し、彼女の傍にある全てを傷つけ る。平穏を願った彼女は、その願いから遠ざかっていく。
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