※LBゲージの数値についてはFAQをご覧ください。
※同じタイプでも多少の誤差があるので参考程度に留めておいて下さい。 ※Lv1の数値は全タイプ共通です。 ※ステータス値を記載、コメントしてくださる方はステータス上昇系のマテリアを外した値を記載するようお願いします。
※ネタバレ注意
練■術師『麒麟』。彼女はある国で、奴隷の子として生まれた。 ただ、消費される存在として、何の価値も認められず、草の根を食み畜生の糞に汚れた藁の中で眠った。 そんな環境でも、彼女は自らの母をひたむきに愛していた。そ して母は、彼女に世界の美しさを説いた。 今は辛くとも、きっといつか報われる日が来るから、それまでの辛抱だから、と。 子供心にそれが自分を騙す優しい嘘だと分かっていても・・・・母の言葉を嘘にしたくはない。 人が救われる世界であって欲しい。純粋無垢に、幼い彼女はそう願ったのだ。
母が死んだ日、『彼女』は暮らしていた馬小屋から逃げ出した。 奴隷に行き先などない。この世界で弱者に手を差し伸べる者が果たしてどれほどいるものか…… 残酷な現実を誰よりも理解しながらも、月明りひとつない夜を彼女は駆ける。 足の裏が裂けて血が噴き出しても止まることはなかった。 立ち止まれば連れ戻される。一度逃げた奴隷など鞭で打たれ、死ぬまで嬲られるだけ……そんな結末を彼女は認めない。 行き場所などなくとも、いつか自分の願いが叶うその日まで、終われないのだ。だから彼女は、走り続ける。
多くの人が不幸の底にあり、悲しみの中で命を落とした。 この世界はあまりにも無慈悲で……けれど、だからこそ救いがなくてはならない。 耐え忍んだ先で人は報われるのだと、最後までそう口にしていた愛すべき母を嘘つきになどさせない。 滅びに向かう狂った世界の中で、誰かを救うために、苦しんできた人を報いるために、間違った世界を正すために、彼女は生きた。走り続けた。 そうしてついに、彼女の強い想いは、悪魔を呼び寄せる。人を捨てて世界を変える力を手に入れたいか―― 悪魔の問いに、彼女が迷うことはなかった。
いつしか後戻りができなくなっていた。 多くを殺した。多くを壊した。 それは、いつか訪れる再生のための必要な犠牲なのだと自分に言い聞かせながら……誰よりその言葉に疑問を感じながら。 気づけば彼女は無数の骸と怨念を背負い、振り向くことを恐れるようになっていた。 前に進まなくてはならない。この道を信じなければならない、いつか救いを成し遂げなければならない―― でないと、母の言葉を否定することになってしまうのだから。 いつかこの世の全てが報われる、その瞬間を迎えるために――愚直に、彼女は走り続ける。
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